Oviposition 産卵
摂食とは異なり、産卵では産卵管や鋭い口器などの器官を用いて、幼虫の発育に適した環境となる場所に卵を配置します。産卵位置や卵の並び方、組織への挿入の深さなどに、分類群ごとに大きな多様性があります。 化石記録に残る産卵行動の多くは、植物組織の内部に卵を産む「植物内産卵(endophytic oviposition)」というタイプです。ヨコバイ類などの多くの半翅類や、一部のトンボ類は、鋭い産卵管を用いて葉や茎の組織内に卵を差し込み、小さな裂け目状の傷を残します。イトトンボ類やカメムシ類の一部では、葉脈や茎に沿って細長い切れ込みを列状につくることがあります。また、甲虫類やハバチ類の一部では、卵を表皮直下に埋め込み、その結果、小さな膨らみが生じることもあります。 実際に、化石葉には、等間隔に並んだ小さな穿孔列や、単独の円形の瘢痕として解釈される産卵痕が見つかることがあります。これらの配置様式(散在するもの、密に分布するもの、葉脈に沿って並ぶものなど)は、昆虫系統ごとの生殖戦略や産卵様式の違いを反映しています。 機能的摂食群(FFG)の体系では、産卵は摂食とは区別され、植物と昆虫のあいだの独立した行動的相互作用として扱われます。

