オオマツヨイグサ
Oenothera erythrosepala Bobas
アカバナ科 離弁花 二年草
原産地 北アメリカ
分布 日本全国
高さ 1.5m
花の時期 7〜8月
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待宵草は、夕方に花が開く、いく種類かの似た植物をいう。そのうち大きな花を咲かせるのが大待宵草である。花は、黄色で大きく、直径6〜7cmくらい。花びらはハート形で4枚ある。花の真んなかに先が4つに分かれた長い雌しべが1本あり、そのまわりに雄しべが8本ある。
人里を離れた山の道路わきなどに集まって育つ。太陽が沈むときに、がく片から黄色い花びらをのぞかせた大きなつぼみの近くに耳をよせて、静かに待つと、パラパラと音がして見るまに花が開くのが分かる。また、このとき、手でがく片をとると、同じように花が開く。
日本に1870年ころ入った北アメリカ原産の帰化植物。学問の発展に重要な働きをした植物として有名。20世紀のはじめごろ、オランダの植物学者であるド・フリースが、この植物を研究して、はじめは1種であった植物から、突然に10種近い植物がうまれたことをつきとめた。彼は、この研究をもとに遺伝学に名高い「突然変異説」をとなえた。
花が大きくきれいなので、庭に植えられる。月見草とか宵待草とかの名前で呼ばれるが、植物学の世界では、ツキミソウは白い花の咲く別な植物であり、ヨイマチグサという植物はない。小説家の太宰治は、「富士には月見草がよく似合う」と書いたが、その月見草はオオマツヨイグサといわれる。高さが1.5mになり、花がオオマツヨイグサの半分ほどのアレチマツヨイグサが、今では全国的にはびこっている。コマツヨイグサは、花が小さく、茎が60cmくらいで横にはう性質がある。これら3種の花はどれも夕方に開いて、黄色である。最近、昼にピンクの花を咲かせるヒルザキツキミソウがふえている。
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