受賞の喜びを言葉にする小柴博士。
 宇宙観測の歴史は、17世紀はじめにガリレオ・ガリレイが手作りの望遠鏡で惑星をのぞいたのがはじまりとされています。その後、さまざまな望遠鏡が開発され、20世紀以降には肉眼でとらえることのできる可視光だけでなく、星が出す赤外線やエックス線、電波などをとらえて画像化することで、宇宙の姿を探ろうとする時代がやってきました。その結果、超新星爆発後に残されるブラックホールの存在や宇宙の温度のゆらぎといった、全く新しい天体や現象が観測されるようになりました。
 小柴博士は「宇宙のはじまりにおきたビッグバン直後から宇宙を満たしてきた宇宙背景ニュートリノを観測できれば、宇宙誕生のようすがわかるはず」と話しています。
 「教え子がノーベル賞をもらうことだ」。今後の夢について小柴博士はこのように話しています。現在でも6畳ほどの研究室をもち、平日はそこに毎日通っています。そのドアはいつも開け放たれ、後輩達を歓迎しているといいます。「でも学生はなかなか来てくれません。むしろパソコンの操作を教えてもらいに、自分から学生の部屋を訪ねることが多い」。若い研究者に対しては、研究のアイディアを詰めた卵をいつも複数温めておくこと、自分の研究を本気でやることの大切さを強調しています。
 「こんちくしょう」「みんなとちがう戦い方を考えよう」。どうやら、小柴博士を支えてきたのは、逆境に陥ったときに発揮された負けず嫌い根性だったようです。
参考資料
書籍・雑誌
朝日新聞報道記事
日経新聞報道記事
日経サイエンス2002年12月号


ウェブ
東大宇宙線研究所
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/info/nobel.html
nature japan
http://www.naturejpn.com/redirect/toc.php?id=45