2014-01-28

北陸で発見された縄文前期の大遺跡 ―小竹貝塚―


約6,000年前の人びと

小竹貝塚出土人骨の埋葬例
「写真提供 公益財団法人富山県文化振興財団埋蔵文化財調査事務所」



 小竹貝塚の特徴として、人骨が多数出土したことも挙げられます。人骨というと、薄気味悪いものと考えられること多いですが、遠い昔に生きていた人たちの姿や生活状況、埋葬様式などは人骨からでしか理解できません。また、人骨から抽出されたDNAから、人の移動や血縁関係、骨の微量成分から「何を食べていたのか」といったことまで分析できます。

 ただ、遺跡の数と比例して、縄文時代人の骨も古いほど数が少ない傾向にあり、例えば、これまで日本全国で発見された「早期」および「前期」に属する人骨は80体ほどしかありません。そのため、縄文時代の最初の頃に生きていた人たちの実像はよくわかっていませんでした。

 ところが、小竹貝塚で出土した人骨は、発見当初70個体以上を数えていました。つまり、一遺跡でこれまで発見された「早期」および「前期」の全個体数に匹敵するほどだったのです。この人骨の分析に国立科学博物館人類研究部が関わり、その結果、最低でも91個体もの人が埋葬されていたことなど、さまざまな新知見が明らかとなりました。