2007-12-01

恐竜化石の発見相次ぐ (協力:地学研究部 真鍋真・加瀬友喜)


科博からのお知らせ

名物展示第1弾 「帰ってきたアロサウルス」


 来たる12月11日(火)から2月3日(日)まで,懐かしい恐竜の骨格が,日本館中央ホールに帰って来ます。

 今では各地の博物館で比較的簡単に見ることができるようになった,恐竜の骨格標本。しかし,日本で恐竜の化石が発見されるようになるずっと,昭和30年代までは,日本の博物館では恐竜を見ることはできませんでした。
 それを嘆いたのが,アメリカ在住の実業家,小川勇吉氏です。アメリカの博物館では当時,既に沢山の恐竜化石が展示され,子供たちを喜ばせていました。日本の子供たちにも恐竜を見せたい,その思いから小川氏は,アメリカ,ユタ州で当時進められていた恐竜の発掘に多額の資金を寄付され,アメリカ側から小川氏に贈られた発掘化石の一部を,国立科学博物館に寄贈して下さったのです。

 こうして昭和39年(1964年)日本に初めての恐竜化石がやって来ました。全身のおよそ80%が実物の化石からつくられた,アロサウルスの全身復元骨格です。
 それからおよそ40年,ご来館の皆様に親しまれて来たアロサウルスでしたが,古い学説に基づいた姿勢で組み立てられていること,化石・復元部分共に老朽化しており,姿勢の組み換えが難しいことから,平成16年,旧本館の展示改修に伴い,公開を終了することとなりました。
 古い姿勢をしていて,収蔵庫にしまわれていると言っても,博物館の標本としては継続的に活用されています。冒頭に紹介した和歌山県の恐竜化石のように,日本で獣脚類恐竜が発見されると,まずは代表的な種と比較される中で,つねに参照されている重要標本でもあるのです。

 今回の再公開は,国立科学博物館の130年の歴史の中の記念碑的な標本を期間限定で公開し,その歴史的意義を振り返るものです。偶然ですがアロサウルスという学名がつけられて今年でちょうど130年でもあります。アロサウルスの130年の歴史,最新の研究成果を紹介します。
 初めての方も久しぶりの再会,という方も,この機会に是非会いにいらしてはいかがでしょうか?

(研究推進課 西村美里)


写真:旧本館中央ホールに展示されていた当時のアロサウルス