2008-01-01

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2008年:科学関連国際イベント

国際惑星地球年(国連)
2008年は,国連によって制定された国際惑星地球年です。地球上に住む人々に対し,地球と人類の持続可能な未来のためには地球科学の知識と技術が欠かせないことを知らせること,またその知識・技術を広く活用することを目的としています。
2007年から2009年を惑星地球の3ヵ年とし,「社会のための地球科学」を標語として様々な活動が行なわれ,また今後も予定しています。活動の2本の大きな柱は,地球の素晴らしさを伝え,地球科学に関する関心を一般に広く高めて貰う為のアウトリーチプログラムと,地下水・災害・地球と健康・気候・資源・巨大都市・地球深部・海洋・土壌・地球と生命の10のテーマについて,それぞれ社会に密接した課題を設定するサイエンスプログラムです。科博でも現在関連イベントのひとつとして,企画展「富士山展:宝永噴火300年」を開催しています。

国際ポテト年(国連)
同じく国連は2008年を,国際ポテト年に制定しました。今後の20年間で世界の人口は毎年1億人ずつ増加していくと見込まれており,特にその増加の95%が途上国に於ける増加になると予測されています。現在も発展途上国では土地と水に対する人口圧力が大きなものとなっており,天然資源を保全しながら現在の,また将来に渡っての食料を確保することが緊急の課題になっています。
ジャガイモは炭水化物を豊富に含み,また中ぐらいのジャガイモ1個で人間ひとりあたりの1日の推奨摂取量の約半分のビタミンCと5分の1のカリウムを取ることができます。他の作物と比較して,狭い土地,厳しい気候条件の中でも速やかな収穫が期待でき,穀物に比べ食べられる部分の割合が高いというメリットもあります。
国際ポテト年は食料としてのポテトの重要性についての社会的な認識度を高めること,そしてその生産・加工・消費・流通・貿易を促進することを目標としています。

国際サンゴ礁年(国際サンゴ礁イニシアチブ)
サンゴ礁保全を目的とした国際的な協力の枠組「国際サンゴ礁イニシアチブ」は,2008年を国際サンゴ礁年としました。現在サンゴ礁は地球温暖化による白化現象,サンゴを捕食するオニヒトデの大発生,日本では行われていませんが毒物やダイナマイトを使った漁業などによって多くが危機的な状況にあります。
国際サンゴ礁年は,サンゴ礁を「知ろう・行こう・守ろう」をキャッチフレーズに,サンゴ礁の価値と危機的な現状を多くの人に知らせること,海や水族館などでサンゴ礁を体験して貰うこと,サンゴ礁の保全・再生の活動に参加してもらうことを目標にしています。

国際カエル年(国際自然保護連合・世界動物園水族館協会)
国際自然保護連合と世界動物園水族館協会は,2008年を国際カエル年に制定しました。カエル及びサンショウウオ類は,現在世界的に危機的状況に晒されています。約半数の種で個体数が減少,32%もの種が絶滅の危機に瀕しています。
両生類は食物連鎖の中で,捕食者としての役割と被食者としての役割を共に担っています。両生類自身の絶滅による生物多様性の現象は勿論ですが,彼らを食べて生きる生物にとっての食料の減少,彼らが食べている昆虫類,特に農業の害虫や病原体を媒介する害虫が多く生き延びるようになる可能性が出て来ることも問題です。
国際カエル年の目的は,人々に両生類の重要性と絶滅の危機に関する認識・理解を深めて貰うことです。またこれら絶滅の危機に瀕した種を保護し,環境が改善されるまで人工的に飼育するA-Ark(両生類の箱舟)計画推進のための募金活動なども予定されています。
科博では関連イベントとして,1月下旬からNEWS展示「カエルツボカビ展」を開催予定です。