ヤンバルテナガコガネ

ヤンバルテナガコガネは1983年に発見され、翌年、当館の黒沢良彦博士によって新種として記載された、日本最大の甲虫である。昭和60年に天然記念物に指定された。雄の体長は62mmに達し、前脚は前方に長く伸びて先端近くに鋭いトゲがある。地元で山原(やんばる)と呼ばれる沖縄本島北部の山地のみに分布する。幼虫はイタジイなどの古木の朽ちた部分を食べて生活し、成虫になるまで2〜3年を要する。ダムや林道の建設などによる原生林の伐採で生息地が減少しており、絶滅が心配されている。

 

 

 

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