アマミノクロウサギ

アマミノクロウサギとネズミたち

琉球列島に固有の珍しい哺乳類が注目を集めている。アマミノクロウサギは鹿児島県の奄美大島と徳之島だけに分布する。夜行性で、シイやカシなどの原生林に巣穴を掘って暮らす。本土のノウサギと比較して、黒い体毛と比較的短い後肢が特徴的である。近年、徳之島から化石が発見され、当館発行の学術誌に報告された。一方、ケナガネズミとトゲネズミは、奄美大島、徳之島、沖縄本島にのみ分布する。琉球列島の動物相を代表する齧歯類であるが、人為的に放されたマングース、イヌ、ネコに捕食され、また森林が広く伐採されているため、生息環境を脅かされている。

 

 

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