Date: Thu, 11 Sep 2002 22:12:23 +0900
Subject: Re:反重力パイプでノーベル賞いただき!
From: 館長
To: アマチュア発明家

 なーるほど!ニュートンもびっくりじゃろう。しかし彼ほど天才ならば、電気と磁気の関係をいずれは発見しておったじゃろうな。アナタの装置は金属がポイント。つまり電気を流す流さないの違いじゃ。磁石が動くところに電流あり。諸君、募金箱に1円硬貨を入れてみてくれたまえ。ころころ転がる硬貨が途中でポーンと跳ねるじゃろう。跳ねる仕掛けはただの磁石、オモリなどと称しておるがそれもただの磁石じゃな。スリットを入れたパイプを用意したから電流の流れる方向をぜひとも研究してくれたまえ。
 
◆こたえ

 反重力の正体は磁石の落下によってパイプに発生した電流による反発力で、反重力ではない。

◆解説
 発電機はコイルと磁石で電気をつくりだす。コイルをしっかり巻いていくといずれは金属パイプなるが、逆に考えれば金属パイプの中にはコイルが埋め込まれていることになる。さて、金属パイプの中を磁石が落下すると、発電機の場合と同様にこの埋め込まれたコイルに電流が生じるのであるが、この電流自身がまた磁力線をつくりだすのである。この磁力線は落下する磁石の磁力線の向きと反対で、落下運動にブレーキをかけるように働くのである。その結果、自由落下に比べて落下時間がかかるのである。

ニュートンの反重力パイプ