世界各地の現代人には、肌の色、身体つき、顔つきなど、様々な見かけ上の違いが見られます(ただし集団内の個人差も相当大きい)。これらは各地へ散って行った新人(ホモ・サピエンス)が、それぞれ異なる自然環境に適応していった結果として生じたものです。 たとえば、赤道付近で暮らす人々の肌の色が濃いのは、浴び過ぎると皮膚癌の原因ともなる紫外線から身を守るために、皮膚のメラニン色素が増えたためです。しかしこれまで見てきたように、新人(ホモ・サピエンス)の歴史は非常に浅いので、現代人の各集団間の遺伝的な違いは、この見かけ上の違いから受ける印象と比べてずいぶんと小さなものでしかありません。