スナダンゴをかかえるチゴガニ  撮影:楚山 勇

潮が引いた干潟…。しばらくすると、あちこちからカニが姿をあらわす。日本各地で見られるコメツキガニやチゴガニは甲幅1cmほどの小さなカニ、ヤマトオサガニは甲幅5cmもある横長のカニである。沖縄の干潟では華やかな色のシオマネキ類のオスがそれぞれの種類ごとに一定の型で大きなはさみを振ってメスに求愛し、また、丸っこいミナミコメツキガニが群れをなして前歩きを始める。

これらのカニたちは、干潟の砂泥をはさみですくって口に入れ、珪藻(けいそう)などのえさと砂泥をよりわける。残りかすは「砂だんご」にして干潟に捨てる。

チゴガニは巣穴の周囲、直径30cmほどの広さをテリトリーにしている。巣穴の近くでえさを食べはじめ、テリトリー内の一番遠くまでゆく。これを繰り返すから、砂だんごは巣穴を中心として放射状にならぶ。

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