植物研究部

菌類
 筑波地区の植物研究部棟3階の標本室にはツボカビ類、接合菌類、子嚢菌類、担子菌類および不完全菌類(旧体系による)の乾燥標本が収蔵されています。また5階の標本室には最近偽菌類と呼ばれるようになった卵菌類およびサカゲツボカビ類が収蔵されています。標本点数は約15万点です。これらの一般標本の大部分は規格の紙袋か紙箱に収納しています。その他に、プレパラート標本、大型のキノコ標本、液浸標本(冬虫夏草などのタイプ標本を含む)などがあります。当館の菌類標本には3000点以上のタイプ標本や重要コレクションが含まれます。

 重要な標本コレクションとして、安田篤(日本産菌類の研究の草分け時代のおもにキノコの標本)、原摂祐(植物病原菌類を含む微小菌類)、白井光太郎・草野俊助(植物病原菌類を含む微小菌類)、沢田兼吉(台湾産菌類)、西門義一(植物病原菌類および19世紀ヨーロッパの歴史的エキシカータ類)、富樫浩吾(主として樹病菌類)、本間ヤス(主としてウドンコカビ)、今関六也(主としてサルノコシカケ類)、小林義雄・清水大典(冬虫夏草他)、本郷次雄(ハラタケ目),大谷吉雄(主としてチャワンタケ類)、野村幸彦(主としてウドンコカビ)、土居祥兌(主として肉座菌目)などの各研究者によって収集された標本や、各地の市民科学者の協力によって実施された絶滅危惧種調査の際に得られた標本などがあります。また、国内ばかりでなく、パプア・ニューギニア産菌類、北米アラスカ産菌類、南米産菌類、ニュージーランド・タスマニア産菌類、ニューカレドニア産菌類、中国産菌類、ネパール産菌類など、当館職員による海外調査で収集された外国産の菌類標本や、交換標本(エキシカータ)なども含まれています。これらの標本は、日本産菌類の分類のための比較研究に大変有益です。
紙袋標本の整理状態
紙袋標本の整理状態


日本の菌学を世界に認めさせる端緒を担った草野俊助のシンキトリウムの研究の最初の採集標本
日本の菌学を世界に認めさせる端緒を担った草野俊助のシンキトリウムの研究の最初の採集標本

レッドデータブックで絶滅危惧種にリストされたHypocrea splendens
レッドデータブックで絶滅危惧種にリストされたHypocrea splendens

川村清一原画「メシマコブ」
川村清一 原画「メシマコブ」