マンボウ前線接近中


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マンボウの子供


マンボウの特徴



マンボウはフグ目の中でもフグ科やハリセンボン科に似た特徴をもっています。この三つのグループの魚には、腹鰭(はらびれ)がありません。また、歯が癒合して大きな板になり、鳥のくちばしのような形をしています。

しかし、マンボウの体の後端には尾鰭のように見えるものがあります。実は、これは尾鰭ではありません。舵鰭(かじびれ)と呼ばれるこの鰭は、背鰭と臀鰭の一部が変形したものです。ふつうの魚には尾鰭を支える骨格がありますが、マンボウの舵鰭を解剖すると背鰭と臀鰭を支える骨格とよく似た骨が出てきます。

「マンボウの骨格図:Tyler, 1980より」

マンボウの消化管や他の内蔵はフグに似ています。しかし、フグには鰾(うきぶくろ)がありますが、大人のマンボウには鰾(うきぶくろ)がありません。でも不思議なことに子どものマンボウには鰾(左図AB)があります。どうやら成長するにつれて鰾はなくなるようです。