天然記念物の魚たち


Database for Aquatic-vertebrate Science

ウナギ生息地

ウナギは普通、河川の中・下流域や河口部などにいるが、産卵期には海に下る習性をもっています。産卵場は長い間謎でしたが、ごく最近、フィリピン近海でふ化後まもないレプトセファルス幼生が採集され、ウナギの産卵場がこの近海にあることがようやく判明しました。

大正13年にウナギ生息地として天然記念物に指定された粥川は岐阜県美並村を流れる清流で、長良川の一支流です。この付近では昔からウナギを捕らない習慣があり、これは藤原一族の藤原高光の魔物退治の伝説と関係しています。住民の手厚い保護のため粥川にすむウナギは人間の与える餌を食べるという非常に興味深い習性をもっています。現在は美並村がウナギの保護育成に努めています。福島県いわき市の賢沼(かしこぬま)も信仰上から保護され、人からの餌を食べるようになったウナギが生息しています。


提供:北海道大学多様性生物学講座)


ウナギのレプトセファルス幼生撮影:塚本勝巳


粥川ウナギ生息地