このデータベースは研究に役立っています

  1. 分類学的研究:かつて新種の発見は研究者の手によって行われてきましたが、最近ではダイバーが撮影した写真にもとづいて新種が発見される例が多くなりました。つまり、魚類写真資料データベースの活動が実際に新種の発見に結びつくわけです。また、魚類写真資料データベースに登録された数多くの画像を見ることによって、個体変異や地域変異に関する情報を得ることができます。

  2. 生態学的研究:水中写真の撮影日や撮影水深を利用すれば、魚の出現時期や生息水深を知ることができます。たとえば、伊豆半島沿岸で撮影されたカミソリウオ科の魚を検索すると、撮影された月は9月-12月、撮影水深は10-20mの範囲に集中していることがわかります。また、いろいろな魚の水中での定位姿勢や共生の事実などの記録にも役立っています。

  3. 生物地理学的研究:最も得意とするのがこの分野です。地域ごとに撮影された魚種をリストアップすれば魚類相を明らかにすることができます。逆に、種ごとの撮影地をリストアップすれば分布範囲を知ることができます。