空中へ逃げる



飛行するトビイカ Sthenoteuthis oualaniensis〜トビウオと同様に船に驚いたりして空中へ飛び出す.助走をつけるため漏斗から勢い良く水を噴射する.群れをなして飛ぶこともある.(撮影:岩合光昭)

  捕食者から「逃げる」ということは武器を持たない動物にとって最も基本のひとつである.捕食者のいる海中から空中に逃げ場をみつけた代表選手がトビウオである.しかし,所詮は魚なので良く発達した胸鰭をもっていても,鳥のように自由には飛ぶことできない.トビウオのごく短い腸は食べたものをすみやかに体外に排出する機能をもっている.いざというとき,体を軽くしてより遠くに逃げるための工夫である.トビイカなどのイカの仲間も胴体後端についたヒレと腕で翼をつくり空へ逃げることができる.飛距離はトビウオにはかなわず,良くても50m位である.

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