からだのプロテクター



ハコフグ Ostracion immaculatus ハコフグはフグの仲間だが肉や内臓に毒はない.しかし,体の表面から粘液毒を出すことができる.撮影:L.E. Randall

  魚の中には防御に徹し,体を固い骨板や鋭いトゲで守っているものがいる.ハコフグやハリセンボン,キホウボウなどがその代表選手である.ハコフグは名前のように体を固い箱の中に入れている.この箱は鱗が変形した骨板が連結してできている.まことに頑丈で,この箱を食い破ることができる魚はめったにいない.そのかわり,ハコフグは泳ぎが苦手で,速く泳げないし,方向転換も下手である. ハリセンボンの体の表面には鋭くて長い針のようなトゲがある.ふつうに泳いでいるときにはトゲを立てていないが,危険が迫ると胃の中に水を吸い込んで体をマリのように膨らませてトゲを立てる.針山のようになったハリセンボンはめったなことでは 敵に食べられない.ハリセンボン(針千本)という名前はいささか大げさで,実際に は針の数は500本に満たない.

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