虎の威を借りる



ノコギリハギ Paraluteres prionurus (撮影:平田智法) ノコギリハギはカワハギの仲間で全長数センチの小型の魚で,熱帯のサンゴ礁にすんでいる.シマキンチャクフグという有毒なフグの仲間に擬態している.

 海にすむ魚の中には他の魚の力を利用して自分の身を守っている要領のよい連中がいる.カワハギの仲間にノコギリハギという魚がいる.ノコギリハギはフグの仲間のシマキンチャクフグにそっくりの体形と体色をしている.このように他の魚や動物に似た体形や体色をしていることを擬態という.シマキンチャクフグは他のフグと同様に内臓に毒をもっている.そのためシマキンチャクフグをおそう魚はいない.シマキンチャクフグに擬態したノコギリハギは他の魚におそわれる確率がとても低くなる.

シマキンチャクフグ Canthigaster valentini (撮影:平田智法) シマキンチャクフグはフグの仲間であるが,体が左右方向に平たいので他のフグ類とは区別できる.全長数センチの小型の魚で,熱帯のサンゴ礁にすんでいる.内臓に毒がある.

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