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ウッド−アンダーソン式地震計

ねじれ振り子を用いた光学式の水平動地震計で、1923年頃にアメリカのハリー=ウッドとジョン=アンダーソンがつくりました。銅でできた質量0.8 gの細長い円柱の重りの側面に沿うように直径0.02 mmの細いタングステン線をとりつけ、これを上下に張って振り子にします。地面が揺れると銅の重りがタングステン線をねじるように動きます。この動きを重りにつけた小さな鏡の反射による光のてこでもって拡大して、写真フィルムに記録します。振り子の周期0.8秒、倍率2800倍、減衰定数(※)0.8に調節します。かつては、カリフォルニア州を中心に数多く置かれていました。1935年にアメリカのチャールズ=リヒターはこの地震計を利用して地震の大きさを表わす方法を提唱しました。これが地震の規模を表す尺度マグニチュードの始まりです。

※地震計の特性を示す定数のひとつで、振り子に働く制振力の大きさをあらわす。

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