前に戻る

マインカ式地震計

1907年頃、当時ヨーロッパ地震研究の拠点の一つとなっていた旧ドイツ領のシュトラスブルク(現在フランスのストラスブール)で地震学者マインカが完成した大型の機械式地震計です。ヴィーヘルト式地震計と同じような空気制振器と梃子の仕掛けを備えています。記録は重錘の動力で送られる煤紙に書きます。水平動用(左)には質量300kgの短い水平振子を、上下動(右)には質量400kgもあるユーイング型振子を使っています。振り子の重りは鋳物の板を重ねて作ってあります。ヨーロッパではヴィーヘルト地震計とともに地震波をもちいた地球内部の構造の研究に役立てられました。なお、この写真のマインカ地震計は日本で作られ、東北大学旧向山観象所で使われたものです。