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59型地震計

 ヴィーヘルト式地震計にかわって全国の気象台・測候所で観測の主力として使われていた電磁式地震計のひとつで、この写真のものは正式には気象庁59C型直視式電磁地震計といいます。1959(昭和34)年に開発されたことから59型という名がついています。振り子の固有周期は5秒、倍率は100倍で、地震動の速度に比例した電圧を増幅回路で変位にして記録します。記録方式は初め煤書き、後にはこのようなペン書き式に変わりました。何回かの改変を経ながら40年ものあいだ使われてきた地震計でしたが、今では計測震度計や新しい地震計にとってかえられ、その役割を終えています。