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今村式14年型簡単微動計

 簡単微動計とは、20世紀のはじめ(明治期の終り頃)から昭和10年代にわたり使われた地震計の一種で、構造物や車輌の振動試験用の小型で持ち運びのできる水平動1成分の振動記録計がそのはじまりです。簡単微動計はさまざまな形のものが作られ、一時期は気象台・測候所において観測の主力の器械の一つとなっていました。写真の今村式14年型簡単微動計は水平動2成分のもので、今村式2倍地震計と似たような構造をもっています。14年型という呼び名は大正14(1925)年に開発したことからきています。ここにある一台は学校(旧制中学校)の部活動で使われていたものです。