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ガリッチン式地震計

 ロシアのボリス=ガリッチン(1862〜1916)が作った世界最初の電磁式地震計。1907年に水平動用が完成し、これにはツェルナー吊りという形の水平振り子を用いています。ついで1910年にはグレイ−ユーイング型振り子を用いた上下動用ができました。地震計の振り子にはコイルがとりつけてあり、これがU字形の磁石の磁極の間に挟まれています。振り子と地面の相対的動きはここで電流の変化となり、これを鋭敏な反照式検流計に送ります。検流計のコイルにつけた鏡で反射した光の点の動きは記録器のドラムに巻いた印画紙に記録します。検流計と記録器は暗箱の中に納めます。このガリッチン地震計はイギリスの機器製造会社の製品で、そのカタログも出ていて、広く世界中で使われたものです。