絶滅危惧地衣類一覧
トゲナシフトネゴケ
絶滅危惧 I 類
ウメノキゴケ科
Relicina echinocarpa (Kurok.) Hale


樹皮着生の中形葉状地衣類。地衣体は径2-5cmで、基物に密着する。表面は黄緑色。裂片は幅1-2mmで葉縁に基部が膨れたシリアをつける。裂芽や粉芽はない。裏面は黒色で短い偽根を散生する。ウスニン酸、未知物質(C+)、エキノカルプ酸を含む。基準標本は福岡県英彦山のブナ上で発見されたが、その後、宮崎、熊本両県の暖帯林でも発見されている。しかし、1996年に実施された英彦山の調査では、その生育を確認できず、消滅した可能性が高い。キフトネゴケ属は熱帯に広く分布する種が多いが、本種は日本特産で四国、九州、沖縄に産する。

トゲナシフトネゴケの分布図



 
国立科学博物館