日本の秋の野山を彩る草花、アザミ。それは古くから私たち日本人に親しまれてきた植物です。これはアザミたちが北海道から沖縄まで日本全土に広く分布し、また一方では海岸から高山の頂にまで生育場所を広げ、それこそありとあらゆるところにアザミがあったことが原因の一つだったのでしょう。実際、日本列島には150種を越えるアザミたちが生きています。そのうちタカアザミなど5種はアジア大陸と共通した種類ですが、残りの145種以上が日本の特産種です。本ページではこれらのアザミたちを紹介しています。

「新称」と付されているアザミはこれから正式に発表する予定の種です。これらのアザミは私が新種と確信しているものですが、一方ではかなりの数が絶滅を危惧される種でもあります。こうした事情があるため、正式な発表を待たず、敢えてここで公開することに踏み切りました。発表を躊躇している内に日本列島、いや、地球上から消滅する可能性があるからです。この意味で、このアザミ図鑑は日本のアザミの「戸籍簿」でもあります。このアザミ図鑑を基礎にして、さらに日本のアザミの戸籍簿を充実させていきたいと考えています。

名誉研究員 理学博士 門田 裕一

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写真はプロカメラマンの宮誠而氏(石川県加賀市)にお願いしました。一部門田の写真を使用しているところもあります。この区別は「撮影データ」の項目で「宮」あるいは「門田」としています。

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