サイエンスコミュニケータ養成実践講座
サイエンスコミュニケータ養成実践講座

01 サイエンスコミュニケータとは
進歩を続ける科学技術、私たちはその恩恵を受けて日々暮らしています。一方、科学技術そのものを理解することは、多くの人にとって困難になりつつあります。人と自然と科学技術が共存する持続可能な社会を育むために、私たち一人ひとりが科学技術について、主体的に考え行動すること。それが、これからより一層必要となるでしょう。そのきっかけを与え、社会のさまざまな場面において、人と科学技術をつなげる、それがサイエンスコミュニケータです。
国立科学博物館 サイエンスコミュニケータ養成実践講座とは
講座は理論と実践を通じて、4つの資質・能力を総合した「つながる知の創造」を目指しています。
受講者一人ひとりが実際のサイエンスコミュニケーションの場において「試行錯誤」を繰り返すことで、より深く考え、人々に知を伝え、人々の知をつなぎ、知を社会に還元することが重要です。 そして、これらの過程を通じ、サイエンスコミュニケータとしての確かな資質・能力と自信を身につけることができます。 国立科学博物館には、独自の人的・物的資源が豊富に蓄えられています。 膨大な資料とそれに基づく研究および展示、さまざまな場面で提供される学習支援活動、そして年齢も考え方も多様な来館者・・・・・・。 こうした資源や特性を存分に活用した「実践」が、本講座には組み込まれています。
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータとは

SC1からコミュニケータ認定の流れ

科学系博物館や大学はもちろん、企業やメディアなど社会のさまざまな場面において、サイエンスコミュニケータとしての資質が求められています。この講座を通じて、大学での専門性をもとに、博物館の総合性を兼ね備えた「ハイブリッド」な人材として成長し、さまざまな課題に対応していくことが期待されています。

夏期、秋・冬期に集中した講座
サイエンスコミュニケーション1(SC1)とサイエンスコミュニケーション2(SC2)の、2つの科目を履修することで「国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ」に認定されます。

SC1からSC2, SC認定の流れ

02 募集要項 (平成25年度 講座の概要及び出願方法)
講座の概要
科目 サイエンスコミュニケーション1(SC1) サイエンスコミュニケーション2(SC2)
対象 大学院生、博物館職員等※1 SC1を修了した者
会場 主に国立科学博物館(上野地区)
開講期間 平成25年 7月〜8月(予定) 平成25年10月〜12月(予定)
コマ数 36コマ程度(1コマ90分・4単位相当)※2 36コマ程度(1コマ90分・4単位相当)
募集定員 20名程度 10名程度
・所定の課程を修了すると、SC1では修了証が、SC2では認定証が授与されます。
※1 ・SC1の受講を希望する社会人(教職員等)の方は相談に応じます。
※2 ・SC1を受講する筑波大学の学生は、筑波大学において平成25年度大学院共通科目『サイエンスコミュニケータ養成実践講座』(科目番号01ZZ308、担当者:小川義和)の履修申請をして、修了することにより、4単位が認定されます。
・SC1を受講する東京工芸大学の学生は、『サイエンスコミュニケータ養成実践講座』(平成25年度大学院工学研究科工業化学専攻、担当者:高橋圭子)の履修申請をして、修了することにより、4単位が認定されます。
受講料
一科目 60,000円
(国立科学博物館 大学パートナーシップ入会大学の学生は30,000円

「大学パートナーシップ 入会大学一覧」

受講までの流れ
1. 出願
お申し込みはこちらから
必要事項
  • □ 住所、氏名(ふりがな)、年齢
  • □ 電話番号、E-mailアドレス
  • □ 大学名、専攻名、学年 (所属)
  • □ 志望動機(400字程度)
  • □ 自らの専門領域等をわかりやすく、A4一枚(図示も可)で説明したもの
      (ファイル名と内容に必ず氏名を入れること)
  • □ あなたの考える“サイエンスコミュニケーション”とは?(200字以内)
  • □ “サイエンスコミュニケーション2”の継続受講希望の有無
      (継続受講希望者を優先します)

*収集した個人情報は、受講者管理等、本講座に付随する目的のみに利用いたします。

出願締切:平成25年6月3日(月)17時まで必着

2. 受講者の決定
6月28日(金)に、受講の可否を通知いたします。
応募者多数の場合には、提出物をもとに選考いたしますので受講いただけない場合もあります。
また、「大学パートナーシップ」入会大学の学生を優先させていただきます。あらかじめご了承ください。

「大学パートナーシップ 入会大学一覧」

3. 受講料の支払い
受講料のお支払い方法等については、受講決定通知とともに御案内いたします。
実施予定日
  • 担当講師等の都合上、スケジュールは変更する場合があります。
  • 講義では、事前事後課題の提出が求められます。
  • 地震や節電等の状況により、スケジュール・内容は変更する場合があります。
03 カリキュラム概要「理論と実践の対話型カリキュラム」
理論を学ぶ、それを踏まえた実践を行う、実践で生じた疑問などを再度理論に立ち返って考える。
このように、循環しながら発展を目指すのが本講座の特徴です。
また、講義ごとに議論して共有する時間を設け、講義内容の習熟度を高めるとともに、「コミュニケーション能力」、「議論する力」を同時に養っていきます。
 SC1 サイエンスコミュニケーション

1. コミュニケーション環境の理解

 ○ 博物館を知る

博物館の基本機能とは何か。国立科学博物館とは、どのような場で、どのような人が訪れ、どのようなコミュニケーションが行われているのか。また、そこにはどのような学習資源(資料とそれらに基づく研究および展示・学習支援活動)があるのか。こうした、サイエンスコミュニケーションを学び実践する上で必要なコミュニケーション環境について、まず理解を深めます。

2. サイエンスコミュニケーションの考え方

 ○サイエンスコミュニケーションとは

サイエンスコミュニケーションの誕生と現在に至る経緯について概観し、国内外の社会的動向と照らして、サイエンスコミュニケーションの考え方について学習します。それを踏まえ、科学系博物館および科学館におけるサイエンスコミュニケーションの特徴について学習します。

3. サイエンスコミュニケーションの実際

 ○実践事例

メディア・研究機関・大学・科学館など、各機関・領域で活躍しているサイエンスコミュニケータの実践事例を学習します。

 ○博物館での事例

研究者は、資料(モノ)から始まり、研究、展示を経て、一般の人々が納得する説明に至るまでの一連の流れをどのように組み立てているのでしょうか?国立科学博物館の研究者の実践を、グループ学習を通し体験します。

4. サイエンスコミュニケーションに必要な資質・能力(コミュニケーション能力)

 ○サイエンス・ライティング

一般の人々と科学技術について分かりやすく語り合うためのコミュニケーション能力のうち、「書く」技能に焦点を当てて学習します。

 ○コミュニケーション(発表)

一般の人々と科学技術について分かりやすく語り合うためのコミュニケーション能力のうち、「演じる」技能に焦点を当てて学習します。

5. 課題研究とコミュニケーション(発表)

 ○アイデアを形にする力の育成

受講者自身が課題を考え、国立科学博物館の学習資源を使ってプログラムを企画・開発・実施・評価することを目指します。(グループ学習)
題材の決定→トレーニング→予行→相互および自己評価→改善→展示室で来館者を前にコミュニケーション(発表)→評価

6. 「サイエンスコミュニケーション1修了証」授与

 SC2 サイエンスコミュニケーション

1. サイエンスコミュニケーションに必要な資質・能力(コーディネーション能力)

 ○ ワークショップの運営について

科学者と市民をつなぐ、参加型の場づくりの技能である「ファシリテーション」を体験型のワークショップを通じて学びます。さらに、そのような場を企画・運営する側にとって重要な知識・技能も学びます。

 ○ プロジェクトマネジメント

具体的な事例を通して、使命・資源・成果・評価などの視点から、事業を構造的に捉え、事業の運営に必要な知識・技能の習得を行います。

2. 課題研究

 ○ サイエンスコミュニケーション事業の企画と運営

子供や大人を参加者としたサイエンス・カフェ等を実際に企画・運営します。受講者が、どのようにすれば専門的な研究内容を一般の人々に伝えられるかを考え、研究者と参加者の間など 「人と人をつなぐ力」を高めます。
以下の要素を中心に企画・運営を行います。
・ 研究者から話を聴き、内容をまとめる。
・ 「研究者の意図」を変えず、かつ「分かり易く」一般の人々に伝える。
・聞き手の反応をまとめ研究者にフィードバックする。

3. 科学技術と社会の関係

 ○ 文化としての科学技術

「技術」という言葉は、日常でも幅広く使われ、自然に関わる対象を持つ技術(農業、土木、工業などに関わるもの)に限っても、おおよそ世界中にそれが存在しない地域はないといっても過言ではあり ません。一方、「科学」は、どこで、誰が、いつ試してみても、有効な知識という意味で、普遍的な性格を持っています。 「科学」とは何か、「技術」とは何か、両者はどのように関わっているのか、という課題を、時に歴史に題材を取りながら議論を進めます。

 ○ リスクマネジメント

サイエンスコミュニケーション活動に伴う、さまざまなリスクを制御するために、組織における情報の管理と活用を学びます。

4. 「国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ認定証」授与

04 これまでの講師実績
講座は国立科学博物館の研究者や教育スタッフはもちろん、様々な分野の方々で構成されています。
これまでの講師実績
(所属と役職は平成24年度。平成25年度のカリキュラムおよび講師は変更する場合があります。)
  • ● 縣秀彦   国立天文台 准教授・天文情報センター 普及室長
  • ● 井上透   国立青少年教育振興機構 国立諫早青少年自然の家 所長
  • ● 井上智広  日本放送協会 制作局 科学・環境番組 専任ディレクター
  • ● 遠藤秀紀  東京大学総合研究博物館 教授
  • ● 大枝奈美  コミュニティ・ファシリテーター
  • ● 岡本拓司  東京大学大学院 総合文化研究科 准教授
  • ● 北原和夫  東京理科大学大学院 科学教育研究科 教授
  • ● 斎藤靖二  神奈川県立生命の星・地球博物館 館長
  • ● 高安礼士   全国科学博物館振興財団 公益事業課長・教育普及ディレクタ
  • ● 田代英俊  日本科学技術振興財団・科学技術館 企画広報室 室長
  • ● 千葉和義  お茶の水女子大学 サイエンス&エデュケーションセンター長
  • ● 村上陽一郎 東洋英和女学院大学 学長
  • ● 三井恵津子 武田計測先端知財団 プログラムオフィサー
  • ● 元村有希子 毎日新聞社 科学環境部 副部長
  • ● 渡辺政隆  筑波大学 広報室 サイエンスコミュニケーター/教授、サイエンスライター
  • ● Bernard S. Finn   Curator Emeritus, NMAH, Smithsonian Institution
  • ● Daniel Glaser*    Development Manager, Public Engagement Development Group, (Wellcome Trust)
  • ● Geoge E. Hein    Professor Emeritus,Lesley University
  • ● Mary Arber*      Project Organiser, Junior Cafe´ scientifique (Wellcome Trust)
  • ● Mike Gore      Centre for Public Awareness of Science
  • ● Richard A. Fortey*  President, The Geological Society of London
  • ● Susan M. Stocklmayer  Centre for Public Awareness of Science The Australian National University
*ブリティッシュ・カウンシルのご協力により、英国から講師を招聘しました。
05 認定・修了後の活躍状況 (平成25年4月現在。平成18〜24年度:修了者・161名、うち認定者・71名)

認定・終了後の活躍状況

『国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ』と『SC1修了生』の活動
これまで7年間の修了者161名、うち認定者71名。第1期生〜第7期生のそれぞれが、社会の様々な場面で活動を広げています。また、修了・認定者の横断的なネットワーク構築のため、『国立科学博物館サイエンスコミュニケータ・アソシエーション』(科博SCA)を立ち上げ、活動を開始しました。
サイエンスグッズ工房
サイエンスコミュニケーション活動の一つとして、 研究機関や研究者と連携し 「教育と新しいコミュニケーション」を目的としたサイエンスグッズの企画を行っています。
大手雑貨店や都内科学館などでも販売中。  http://www.ritsumee.co.jp/shop/concent/index.html

国立科学博物館等におけるイベントへの参画
シンポジウム「受けて!伝えて!科学とメディア〜あなたは何を見て行動しますか?〜」
科博SCAとして、初めて企画・運営を行いました(2012年5月)
ミュージアムショップ科学工房サポーター
(2011年4月〜)サイエンスグッズの企画、開発だけでなく、 ミュージアムショップ奥のサイエンスナビコーナーでは、プログラムの実施、企画も行っています。

ウィークエンド・カフェ・デ・サイエンス(WE cafe)
修了者・認定者が武田計測先端知財団のサポートを得て、月1回のサイエンスカフェやイベント活動をしています。
(2009年〜)
http://blog.goo.ne.jp/wecafe

震災復興・国立科学博物館コラボミュージアム in 陸前高田への参画
地域の子どもたちを対象に、「化石のレプリカをつくろう」体験イベントを実施しました。
(2012年8月)

サイエンスコミュニケーション団体 Universal Earth (ユニアス)
地球惑星科学をテーマに、 参加者と研究者が気軽に「議論」するサイエンスバーを東京・自由が丘で開催しています。
http://universalearthsc.blogspot.jp/

06 受講生の言葉








07 講座の歩み
国立科学博物館 サイエンスコミュニケータ養成実践講座の歩み
2003
S・ストックルマイヤー他編著
「サイエンス・コミュニケーション 科学を伝える人の理論と実践」 翻訳出版

2004
ワークショップ21世紀型科学教育の創造II
-生涯学習施設における科学コミュニケーションのすすめ-」 開催

( 〜2006年) 平成16年度〜平成18年度 科学研究費補助金(基盤研究B)
「科学コミュニケーターに期待される資質・能力とその養成プログラムに関する基礎的研究」

報告書 (PDF:約18MB)

2005
国立科学博物館サイエンスコミュニケーションに関する有識者会議 設置
国立科学博物館におけるサイエンスコミュニケータの養成について
-「つながる知の創造」を目指して-(中間まとめ) 報告

報告書 (PDF:約0.4MB)

2006
[8月]
平成18年度 第1期SC1 開講

[10月9日]
平成18年度中間報告会

2007
[2月]
平成18年度 第1期SC2 開講

[2月25日]
サイエンス・カフェ「菌は金なり?!」 実施

[3月]
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ誕生!(10名認定)

[3月23、24日]
国際シンポジウム 『Museum Communication』

[5月13日]
平成18年度成果報告会

[6月17日]
ワークショップ「サイエンスコミュニケーション」

[7月]
平成19年度 第2期SC1 開講
筑波大学大学院生命環境科学研究科との連携により、
大学院共通科目の4単位として単位認定 開始

2008


[2月]
平成19年度 第2期SC2 開講

[2月23日]
ミニシンポジウム 「英国と日本のサイエンス・カフェについて」 実施

[3月]
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ誕生!(5名認定)

[3月18日]
サイエンス・カフェ 「三葉虫-進化の目撃者-」 実施

[7月]
平成20年度 第3期SC1 開講

[10月]
平成20年度 第3期SC2 開講

[11月6日]
特別公開講演 「サイエンスコミュニケーションと博物館の役割」

2009
[1月]
国立科学博物館認定 サイエンスコミュニケータ 誕生!(12名認定)

[3月22日]
サイエンス・カフェ 「モグラの穴からこんにちは -世界一のモグラ研究者と語ろう-」

[3月26日]
講演会・交流会 「小柴博士を囲んで」

[7月]
東京工芸大学大学院工学研究科(工業化学専攻)との連携により、
4単位として単位認定開始(予定)

[7月]
平成21年度 第4期SC1 開講

[10月]
平成21年度 第4期SC2 開講

[12月]
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ誕生!(12名認定)

2010
[7月]
平成22年度 第5期SC1 開講

[9月]
国立科学博物館サイエンスコミュニケータ養成実践講座に関する有識者会議 開催
国立科学博物館サイエンスコミュニケータ養成実践講座 評価報告

[10月]
平成22年度 第5期SC2 開講

[12月]
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ誕生!(12名認定)

2011
[4月16日]
平成22年度 成果報告会

[4月]
国立科学博物館サイエンスコミュニケータ・アソシエーション(科博SCA)組織化
ミュージアムショップ  科学工房サポーター 活動開始

[7月]
平成23年度 第6期SC1 開講

[10月]
平成23年度 第6期SC2 開講

[12月]
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ誕生!(12名認定)

2012
[4月]
筑波大学との連携協定の締結

[5月26日]
シンポジウム「受けて伝えて!科学とメディア〜あなたは何を見て行動しますか?〜」開催(企画・運営 科博SCA)

[7月]
平成24年度 第7期SC1 開講

[10月]
平成24年度 第7期SC2 開講

[11月4日]
特別公開講演「博物館における学び」開催

[12月]
国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ誕生!(9名認定)

2013
[7月]
平成24年度 第8期SC1 開講

[10月]
平成24年度 第8期SC2 開講


08 お問合せ
国立科学博物館 ボランティア活動・人材育成推進室 SC担当
〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20  E-mail:upartner@kahaku.go.jp  TEL:03-5814-9874
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