14.完成!
 土壌名と、取った場所のラベルをつけて完成です!
 


・・この土壌について・・
土壌名:フェイチシャ
採取地点:沖縄県明治村
土壌が赤色や黄色をした、赤黄色土と呼ばれるグループの
ひとつです。暖温帯以南に分布する土壌で、日本では沖縄
あたりで見ることができます。そのほか、本州や北海道では
過去の暖かい時代にできた化石土壌としての赤黄色土を
見ることができます。

土壌断面を作るために必要なもの

・シャベル、スコップ
 土壌を掘るためのシャベルと、断面をきれいにするために、スコップなどを用意します。
・剪定バサミ
 断面に出てきた植物の根っこを切るためです。
・メジャー(または折れ尺)1m以上のもの
・ブルーシート
 掘りあげた土壌をブルーシートの上にあげておくと、周囲のかく乱が抑えられ、埋め戻しが楽です。

はぎ取り標本を作るために必要なもの

・土壌を固めるための薬品
 トマック-NS10(大阪、三恒商事)
・きりふき、水
 薬品を固めるために使います。
・不織布
 はぎ取り標本の裏打ちに使います。不織布がなくても作れますが、不織布を貼ると、失敗なく、丈夫な標本が作れます。作りたい標本の大きさにあわせて切っておきます。
・刷毛
 薬品をムラなく土壌断面に塗るために使います。固まってしまうと再利用はできないので、使い古しのもので大丈夫です。
・ビニール手袋
 薬品が手につくとなかなか取れないので、必ず手袋をして作業してください。
・補修用の土壌・落ち葉(O層)
 標本と同じ断面から、標本の補修用に土壌をとって乾かします。色の違いごとにとります。落ち葉は標本の仕上げのときに断面の上に乗せます。
・角材、ベニヤ板、釘、木工用ボンドなど
とってきたはぎ取り標本の枠を作ります。標本の大きさ、好みに応じて木材は選んでください。

角材:ふちになります。

ベニヤ板:ここに標本を貼り付けます。

11.枠を作ります
 あらかじめ、標本をはめ込む枠を作っておきます。
ベニヤ板に角材を釘で打ちつけ、左図のような枠にします。
 

1.土壌の断面を作ります
1mくらい掘って、標本にしたい断面の表面をでこぼこがないようにきれいにします。はじめから掘らず、道路の脇などに露出した表面を少し削って利用しても良いですね。
2.出来上がった断面の様子
断面が出来上がったら、みんなで土壌の横顔を観察してみましょう。
標本と一緒に、土壌断面の写真や観察結果も残しておくと完璧!
3.薬品を塗ります
土壌に染み込むようにたっぷり、まんべんなく刷毛を使って塗ります。
4.ガーゼを貼り付けます
 裏打ちとなるガーゼを貼り付けます。土壌から浮いてしまいやすいので、つっぱたりしないよう、丁寧に貼り付けます。
5.もう一度薬品を塗ります
 ガーゼの上から、ガーゼと土壌に染み込むように、もう一度薬品を塗ります。滴るくらいにたっぷり塗ってください。
6.水を吹きかけます
 きりふきでまんべんなく吹き付けます。
 この薬品は、水と反応して固まる性質を持っています。土壌中に含まれる水でも固まりますが、水をかけてやることで、速く強く固まります。
7.固まるのを待ちます
 2時間程度待ちます。はがすのが待ち遠しい時間です。どんな標本ができるか楽しみ!
 色の違う層ごとに、土壌をとって乾かしておくと、後で標本の補修に使えます。
8.はがします
 固まり具合を確かめて、上からはがしていきます。
9.どんどんはがします
 植物の根などがある場合は力任せにせず、剪定バサミで切りながらはがします。
 一緒についてくる石も、土壌断面の中の大切な情報ですので、落とさないようにがんばって!
10.洗います
 反応しきっていない薬品を反応させ、余分な土壌を落とすために水をかけてあげます。

バーチャル教育プログラム
土壌のはぎ取り標本を作ろう!

土壌の断面をそのまま保存した標本を見たことがありますか?
作るのが難しそうに見えますが、薬品さえ手に入れば簡単にきれいな標本を作ることができます。 
 一度作ってしまえば、いつでも誰でも、土壌の断面観察ができますね。
植物園でのはぎ取り標本展示の様子
(研修展示館3階にて常設展示)

12.枠に標本をはめ込みます
 もって帰ってきた標本は、新聞紙にはさんで、標本がたわんでしまわない様に重石を載せ、1週間ほど乾燥させます。
 薬品が流れたりした周囲の余分な部分を切り取りながら、枠にはめ込んでいきます。石が多いと標本が重くなり、切るのも大変ですが、ある程度風化した石であれば、剪定バサミでも切れてしまいます。裏の不織布に木工用ボンドを塗って、標本が剥がれないようにしっかりはりつけます。はめ込み終わったら、また重石を載せて、乾燥させます。


13.仕上げ
 しっかり標本が枠にはまったら、いよいよ標本の仕上げです。取れてしまいそうな石は、木工用ボンドではりつけ、必要があれば、同じ土壌断面からとってきて乾燥させた補修用の土壌を使います。また、落ち葉の層を再現しながらボンドで葉炉つけていきます。
 (博物館などの展示では、土壌の濡れた感じを表現するために、特殊な樹脂を表面に吹き付けて仕上げてあります。)