夜空の星々をむすんで人や動物などの形にみたてたものが星座です。現在私たちが使っている星座はヨーロッパから伝わったものですが、このおおもとは今から約5000年前のメソポタミア地方で生まれました。メソポタミアは現在のイラク、チグリス・ユーフラテスの2つの川の流域で古くから文明が栄えた所です。
星座は紀元前3000年ころにこの地方に住んでいた、シュメール人やアッカド人が神話や伝説の英雄や神様、生き物にみたてたことから始まりました。この星座は、その後メソポタミア地方に住んだバビロニア人にうけつがれました。紀元前8世紀ころの粘土板などから、36個もの星座があったことがわかります。
これらのバビロニアの星座はフェニキアからギリシャに伝えられ、ギリシャの神話や伝説と結びつけられて、ギリシャの星座となりました。これが、現在の星座の主なもので、北天で48個あります。
南天の星座はかなり後の大航海時代にヨーロッパの人々がつけ加えましたが、北天でも小さな星座を作り出す人もあり、多いときには星座の数は100以上になり、人によって星座名がことなることも起こりました。そこで現在は、星座を整理して全天を88個の星座に区切ることが国際的に取り決められています。
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