南十字星は、2つの1等星と2等星、3等星の4つの星でできたこじんまりとした十字形の星のならびで、全天88星座のうちでもっとも小さなみなみじゅうじ座の中にあります。南の国のあこがれの星として古くから有名な星ですが、もちろん東京からは見ることができません。それでは、どこまで行った見ることができるのでしょうか。 地球は球の形をしていますから、緯度で10度南に行けば南の地平線10度下の星が見えるようになります。計算すると、十字のいちばん上(北)の星は、九州南部まで行けばぎりぎり地平線の上に見えることがわかります。さらに南の沖縄まで行けば、やはり南の地平線ぎりぎりですが、十字全体を見ることも可能となります。つまり、日本でも南十字星を見ることはできるのです。 南十字星を探すには、冬の明け方、早春の深夜、春のよいの空がチャンスとなります。もっとも南半球まで行けば話は別で、南緯33度以南に行けば南十字星は1晩中沈まなくなり、1年を通していつでも見ることが可能となります。
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