国立科学博物館
ミニ企画展 航空宇宙100周年記念展示「知られざる回転翼航空機の開発」〜日本初の本格的ヘリコプター・特殊蝶番試作〜
<好評につき会期延長 ! >
会期:2009年12月19日(土)〜2010年1月31日(日)
会場:国立科学博物館 地球館2F
主催:独立行政法人国立科学博物館 財団法人日本航空協会
入館料:通常入館料のみでご覧いただたけます。
開館時間:午前9時〜午後5時 金曜日は午後8時まで
休館日:毎週月曜日、及び12月28日〜1月1日、1月12日 (ただし1月11日は開館)
主旨
レ号写真今日世界有数のヘリコプター保有国となり、高度な開発力を要求されるヘリコプターを独自に設計・生産することの出来る技術大国、日本。日本の航空の歴史は今から99年前の1910年12月、日野熊蔵、徳川好敏両大尉による動力付き飛行機の飛行によって大きな一歩を踏み出しました。その後、航空先進諸外国から機材や技術者を受け入れると共に、ライセンス生産などを経て急速に開発・生産力を備えていきました。航空機の性能を飛躍的に革新したジェット飛行機の開発にも世界で5番目に成功しています。しかしながら、同時期にヘリコプターを独自に開発し、1944年には飛行に挑戦していたことはほとんど知られていません。平成22(2010)年は、日野・徳川両大尉が日本で初めて動力付き飛行機での飛行に成功してから100年となる記念すべき年です。今日まで大切に保管されてきた日本初の本格的ヘリコプター「特殊蝶番試作レ号」開発に係る資料および関係者の証言を基に、日本のヘリコプター開発の歴史を紹介します。
展示概要
レ号写真 ■ヘリコプターとは
飛行機に比べ一般になじみの少ないヘリコプターの飛行の仕組みを簡単に説明し、レ号の技術的特徴を理解するための基礎知識として解説します。また、1945 年までのヘリコプター開発の状況を紹介し、開発の歴史の上での、レ号の重要性を紹介します。
レ号写真 ■「特殊蝶番試作レ号」の謎に迫る
レ号のメカニズムおよび性能を、模型、写真資料およびイラストを用いてわかりやすく紹介します。さらにレ号の性能について検証し飛行の可能性について客観的評価を行います。
教授と学生たち ■横浜高等工業学校・廣津萬里教授と学生たちの挑戦
レ号の開発で中心的存在であった廣津教授を紹介すると共に、開発に参加した学生たちの証言を基に開発時のエピソードを交えながら、飛行挑戦の事実、および最先端のモノづくりに賭けた情熱を紹介します。