館長あいさつ
林 良博

 国立科学博物館(科博)は、自然史・科学技術史に関する国立の唯一の総合科学博物館であり、日本およびアジアにおける科学系博物館の中核施設として、主要な三つの活動(調査研究、標本資料の収集・保管、展示・学習支援)を推進してきました。これらの活動を昭和6 年、上野公園内に完成した日本館(重要文化財指定)と、それに隣接して建設した地球館、また筑波地区の実験植物園や研究棟、標本棟、さらに港区白金台の自然教育園(天然記念物指定)の主に三地区で展開しています。


 科博は、明治10 年(1877 年)を創立年とし、今年で140 年を迎えます。この間、大変多くの方々にご来館いただき、平成28 年度(2016 年度)は過去最高となる247 万人を超える入館者数を達成しました。近年、入館者数が年間200 万人を超えており、科博に対する関心の高さを感じるとともに、より一層皆さまのご期待にお応えできるよう、職員一同邁進しております。科博はこれまでも、社会の多様な方々の科学リテラシーを高めるために取り組んできましたが、ここ数年は、対象を未就学児にも広げた活動を行っています。さらに、平成28 年度(2016 年度)には、上野本館において、展示室内で当館のボランティアが、展示の理解を深めるポイントを紹介する「かはくのモノ語りワゴン」の運用を本格化させました。こうした活動を通じて、来館される皆さまの幅広い視点に寄り添うことを目指しています。また、観覧 環境の更なる充実にも努め、特に上野本館において、開館時間延長や館内の解説パネルを多言語化することにも積極的に取り組んでいます。


 科博の活動は、140年という長い歴史の中で、研究者を含めた当館の職員が、他の博物館や研究機関、企業、地域等からのご支援・ご協力等を賜りつつ進められてきました。今後も科博の更なる発展を期したいと考えておりますので、引き続き、皆さまからの温かいご支援を賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。


独立行政法人 国立科学博物館長
林 良博